『東京女子図鑑』上を見るときりがない東京で生きる女のストーリー。地方出身者は共感できるはず!

『東京女子図鑑』
秋田から上京した主人公・綾が、東京という街に翻弄されながら、悩みつつも成長していく23歳~40歳までの物語。

私も、23歳~40歳まで東京で暮らしていたので、興味を持ち見てみました。

>>>以下、ネタバレあり。

綾は確か「昭和51年生まれ」とあったので、私より少し下の世代。
上京が23歳だとすると、1999年から2016年までの話かと思います。

なので、最初の頃はまだガラケーだし、PCのモニターもブラウン管。
初代iMacも出てきて懐かしい!

ドラマは「人に羨ましがられる人になりたい」と上京した綾と、綾の住む街、付き合う男、を軸にストーリーが展開されていきます。

東京は、街ごとにカラーがあり、エリアによりステイタスの違いがあります。
上昇志向の強い綾は、住んでいる街によって、ライフステージや付き合う男のスペックをあげていきます。

そんなわかりやすいイメージに踊らされるのも、地方出身者として共感できます。

サバサバした印象を受ける水川あさみさんが主演なので、あまり嫌な女には感じませんでしたが、嫉妬やマウンティング、女の本音がこれでもか!という程出てきて笑えます。

同時に、今の時代を生きる女性特有の人生の難しさも感じました。

・産まれ育った場所 
・住んでいる場所
・付き合う男
・仕事内容や役職
・未婚か既婚か
・マンションの高層階に住むか低層階に住むか
・子供を産むか産まないか
・いつ子供を産むのか?
・育児と仕事の両立ができるのか?
・etc・・・

20代から40代の女性のライフステージは、年齢リミットに追われながら、走っても走っても、次から次にゴールテープがはられているのです。

実際、私もそうでした。

そして、地方出身者が感じる「出自の格差」が超リアルで。

私も上京当初は、23区のはじっこに住んでいたのですが、17年の間に、少しずつ都心近くに住居を移し、一番最後に住んでいたのは、広尾でした。

綾も、住んでいる街により服装や持ち物が変わっていきましたが、私も広尾に住み始めた時、まわりがおしゃれな人ばかりなので、その前に住んでいた街の服装で歩くのが恥ずかしい、と思ったのを覚えています。

街のカラーを作るのは、そこに住む人や訪れる人の意識なんですよね。

そして、上に行けば行くほど、更に上がいるのが東京。

外資系企業で働いていた時、周りのスペックの高さに、出自や受けた教育の格差を目の当たりにしましたが、さらに広尾に住んだ事で、東京は、上を見ると限りなく青天井だという事を知りました。

広尾で知り合った人たちは、とても素敵な方たちばかりで、私が宮崎に帰ってからも仲良くしていただいていますが、地方出身の私とは出自が違うんです。

皆さんは、生まれながらのお金持ち。
庶民が足も踏み入れた事のないハイソサエティな世界があるんです。

持って生まれたものにはどうやってもかなわないし、生まれ持った環境がその後の人生にも影響するんですよね。

生まれながらの格差と言えば・・・少し前にTwitterで話題になっていた文章があります。

高校3年生でこの現実に気づいているなんて凄い!と感心するとともに、何十年経とうと変わらない現実・・・途中から地方で育った我が子も、今後、同じように感じるんだろうと思いながら読みました。

地方に産まれた事は、人によってはそれだけでハンディだったりするのかもしれません。

さて、綾は40歳になり「幸せって何?東京って何?」と、一度秋田に帰ります。

この時の秋田の風景が、17年前と全然変わっていないという恐ろしさ・・・

そして、綾の母は東京出身で秋田に嫁いで来たのですが、その母のアイデンティティが、年老いてもなお「東京出身」だという事、なんですよね。

この母にしてこの子あり!と思いました。

綾は、最終的には東京に戻り、元同僚の男性とそこそこ幸せそうに暮らすのでしたが、上昇志向はまだまだ・・・みたいなエンディングで。(ここは見ている人それぞれの感想がありそう)

私も40歳の時に宮崎に戻りましたが、子どもがいなければまた東京に戻ったと思います。
そのくらい、東京は魅力がある場所です。

しかし、今の自分は、過去の自分が選択してきた結果。
綾の選択はどうだったのでしょうか?

私から見ると、最初に住んだ三軒茶屋で、同郷の彼氏と、平凡な日々を送っていた時の綾が一番幸せそうにみえました。

仕事帰りに2人で買い物して「月が綺麗だね」って見つめ合うシーンがとても好きです。

♪何でもないような事が~幸せだったと思~う♪って歌があったけど、そんな感じ。

しかし綾は「平凡な幸せなら秋田でも手に入る」と、同郷の彼と別れて恵比寿に移り住み、エリートな彼を捕まえるのですが・・・

年齢を重ねるにつれ、純粋に人を好きになるのは難しくなるのかもしれませんね。
そして失ってわかる小さな幸せ・・・

考えてみると、女の20代、30代は大事な選択の連続です。

私も、これまでの選択が正しかったのかどうか、いまだにわかりません。
でも、過去は変えられないから、前を向いて生きていくしかないんですよね。

綾の生き方、私は嫌いじゃないです。
上を見たらきりがないけど、それでも上を見上げて生きていく綾はあっぱれです。

2016年の作品なので、もしかしたらウィズコロナの時代を経て、このあたりの価値観は変わってくるのかもしれませんけど。

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