2018.9.2
ストリートピアニスト、ナタリートレイングさんの演奏のyoutubeの再生が900万回を突破したそうです。
かく言う、私も、偶然聞いたナタリーさんの演奏に心打たれたひとり。
ナタリーさんは、オーストラリア、メルボルン在住、現在83歳。
幼少時に修道院でピアノを習われたそうですが、2人の娘さんと死別されたり、ホームレスの時期があったりと、とても壮絶な人生を送られたそう。
そんな過酷な状況の中でも「音楽は心の支え」と、街中にピアノを見つけると演奏していたそうです。
現在も病気と戦いながら、ストリートやホテル、病院などに置いてあるピアノで演奏されていて、息子のマシューさんがそれを撮影し、YoutubeにUPされています。
ほとんどがナタリーさんのオリジナル曲なんだとか!
動画を見る限り、手も変形しているようですよね。
しかも、電子ピアノなのに、涙が出る程美しい・・・
日本のメーカー「Roland」なのも嬉しいですね♡
ナタリーさんの演奏を聴いて、私は己の慢心を恥じました。
出身大学がどうだ、どこどこに留学していた、コンテストで優勝したとか、グランドピアノじゃなきゃ駄目だ、とか。
クラシックの人間にはありがちな事ですが、なんと頭でっかちだった事か!
人の心を打つのに、そんな物は関係ないんだ。
(もちろん、上記の方達の演奏も素晴らしいですよ)
丁度、引越しで、グランドピアノをどうしようか、とても悩んでいた時期だったのですが、ナタリーさんの演奏を聴いて「ホールの演奏でなくても、電子ピアノであっても、人に感動を与える事は出来る」事に気がつきました。
もちろん、クラシックピアノを習うには、アップライトやグランドピアノで練習する事は重要だとは思います。
私自身の経験でも、電子ピアノで練習していた生徒さんはなかなかタッチが育たなかったし、キーボードで練習していた生徒さんが、アップライトに変わった途端タッチが変わった、と言うのはあるので。
そして「生のピアノはピアノと会話出来るけど、電子ピアノは会話が出来ない」のを感じます。
電子ピアノは、どう乱暴に弾いても美しい音が出るのですよ。
厳密に言うと、アップライトとグランドでは構造が違うので、弾き心地も違います。
なので、東京にいた間は電子ピアノしかなかったので、面白くなくて、ほとんどピアノは弾いてませんでした。
でもね、これは私の技量不足に過ぎなかったのかもしれない・・・
ナタリーさんの演奏を聴いて、そう思いました。
って事で、「今の自分に一番大切な事は何か?」と考えた時に、グランドピアノが置ける家に住む事ではない・・・と言う結論に達しまして、ピアノを売却する事にしました。
しかし、ピアノが運ばれていく時、涙が出るくらい悲しかった・・・

ちなみに、売却一括サイトで5社くらいに見積もりを頼みましたが、高い所と低い所では金額に2倍の差がありましたよ。
もちろん、一番高い所で売却★
そんなこんなで、自由にグランドピアノが弾ける環境ではなくなりましたが、置かれた環境で自分のベストを尽くす。
そして老後は、老人ホームのピアノを弾くおばあちゃんになりたいな~なんて思っています。
音楽の事ばっかり書いてるけど、ちゃんと「顔ヨガレッスン」もやってますよ↓↓↓